【学習指導案:単元計画】現役体育教師が教える!単元計画の作り方!
前回までは、学習指導要領改訂に伴う
内容の変化、教師の役割の変化、評価の変化についてお伝えしてきました。
読まれていない方はこちらをどうぞ
①学習指導要領の変更点!
https://peteacher-tankyu-life.com/
②指導要領改訂に伴う教師の役割!
https://peteacher-tankyu-life.com/
③これからの授業における評価法!
https://peteacher-tankyu-life.com/
今回から、実際に授業を作る工程に入っていきたいと思います!
(本当はこの辺りをやりたくてこのブログをはじめました 笑)
授業作成編の第1回目は、
授業作りには欠かせない「指導案の作成」について解説していきます!
指導案を作成するのって、
意外と時間がかかってかなり手間がかかるんですよね。
私自身も教育実習の時には指導案を作るのに徹夜することが何度もありました…
今は教師になり、実習生に指導案の書き方について指導する立場ですが、
やはり指導案をうまく作れる学生って少なくてこちらが大きく手を加えなければ
指導案が完成しないことも多々あります。
そのため、指導案の作り方さえ明確に理解していれば
そんなに指導案の作成に苦しむこともないうえに、わかりやすい指導案を
作成する事ができると思います!
今回は、そんな指導案の書き方をたった5分で解説しようと思います!
ただ、指導案について最初から最後まで全部解説してしまうと少し長くなるので、
今日は、単元計画の作成について解説していきたいと思います。
指導案の書き方は、いくつかの書き方があると思います。
これが正解!というものはないでしょうが、
今回は私が、学生の頃に学んだ書き方で解説していきたいと思います。
(指導案にはそれなりの自信があります 笑)
今日の内容は下記になります!
この5つを押さえておくとしっかりとした単元計画が出来上がると思います!
①単元目標の作成方法
指導案を作成するにあたり、
まず行わなければいけない事が単元目標の設定になります。
ここがあやふやになると最終的な評価もうまく行う事ができません。
下記の図のように(1)〜(3)については、
基本的に学習指導要領からの引用になります。
オリジナルで目標を設定してもいいんでしょうが、
要領に沿った内容である事が望ましいですね。
全体のイメージは下記のような形です。
(1)については下記のように指導要領からの引用になります。
(2)と(3)についても同様の引用になります。
どうですか?
これさえわかっていれば簡単にできますよね。
慣れてくれば、様々なアレンジを加えてもいいかと思います。
ではどんどんいきましょう!
②単元の指導内容の作り方
指導内容についても基本的に学習指導要領からの引用になります。
ここでは、下記の4つについて指導内容を作成していきます。
2:学びに向かう力
3:知識
4:思考・判断・表現
ここは目標の設定と同じぐらい重要な部分だと思います。
なぜなら、指導する内容を明確に決めておかないと
どのような授業構成にするのか、いつどのタイミングで生徒の評価を行うのか
を計画する事ができません。
ですが、これも指導要領から引用してくる事でうまく作成する事ができます。
(うまく作れるようになれば是非アレンジも加えてください)
〈学びに向かう力〉と〈知識〉
〈学びに向かう力〉と〈知識〉は下記の図にあるように学習指導要領の目標の部分から、「〜こと」といったように語尾を変えながら引用してきます。
〈技能〉と〈思考・判断〉
〈技能〉と〈思考判断〉も学習指導要領の引用であることは、
〈学びに向かう力〉や〈知識〉とは相違ありません。
ですが、その2つと異なる点は、例示が記載されていることです。
〈技能〉と〈思考判断〉は下記のように学習指導要領から引用してきます。
この方法だけ理解していれば、
指導内容の設定は難しくないですよね?
ここまでできれば、
あとは授業の学習過程・指導と評価の計画を考えていく工程に入ります!
③学習過程・指導と評価の計画
ここからは具体的な授業の中身を考えていく工程になります!
学習過程と指導評価の計画を分けて説明していきたいと思います!
学習過程
学習過程を考える際に留意しなればいけない点がいくつかあります。
1:指定された内容を理解した上で、必要な事項や内容の抜けがない。
2:これまでの学習の復習は、導入場面や準備運動、予備運動として設定され
ている。→もしそうではなく、主運動として位置づいている場合は、1時間のみでOK
3:要領に則り、対象学年で行う内容(技、種目、運動など)で先の学年の内容になっていかどうか。
4:発表会にグループ活動ばかりで、何も指導していないような授業になっていない。
→技能練習が1時間しかない、1時間で複数の内容を取り扱う。
上記のような留意点を意識して作成しましょう。
オーソドックスな形としては下記のようになると思います。
複雑なものをオリジナルで考えてみてもいいかとは思いますが、
このような形から考えていく方が作りやすいと思います。
学生時代に私が作成した学習過程が下記の図になります。
やはり、全体の流れを考えて毎時間の授業を計画しなければいけないので、
学習過程をしっかりと作成することは非常に重要なことだと思います。
指導と評価の計画
こちらも授業の中身を考える際には、必要不可欠なものとなります。
簡単に説明すると、いつどのような内容を教授し、いつどのように評価するのか?
についての計画になります。
ここでも幾つかの留意点があります。
1:「技能」、「学びに向かう力」は、指導時期に対し、評価時期が遅れているかどうか
2:「知識」、「思考・判断」は、指導時期と評価時期が同じであるかどうか
3:指導だけになっていないかもしくは評価だけになっていないかどうか4:1時間目から指導と評価の両方が行われているかどうか
5:指定された内容を理解した上で、必要な事項が抜けていないかどうか
計画を作成する際は上記の5つを留意して作成してください。
実際の作成例はこのような形になります。
単元の指導内容から指導・評価するタイミングを評価していきます。
そして、留意点にもあったように「技能」、「学びに向かう力」は評価時期を遅ら
せ、「知識」、「思考・判断・表現」は指導時期と評価時期が同じに日になるよう
にします。
その例が下記のような表になります。
学習過程・指導と評価の計画についても、
書き方さえ正しく理解していればそこまで悩んだり苦労する必要はありません。
④単元の評価基準と評価の方法
ここまでくれば残りの工程はわずかです!
単元の評価基準と評価の方法については、厳密に作成するとかなりの量になりますが、ここでは簡潔にできる作成方法で紹介したいと思います。
(*本当はどのように評価をするのか、評価基準を明確にすることは非常に重要です)
ここで重要になるのが、この2点です。
1:指導内容の番号が記載されているかどうか
2:その指導した内容を、何を持って評価する判断材料とするのか
→【 】に記載されているかどうか
下記の例にもあるように上記の2点が
しっかりと押さえられているかがポイントとなります。
この2点をしっかり押さえておけば
単元の評価基準と評価の方法については問題ないかと思います。
では最後の工程にいきましょう!
⑤学習過程の工夫
ここは、授業の中身とリンクしてくる内容になります。
本当はしっかりと書くべきなんでしょうが、
ここも簡潔に記載する程度で問題ないかと思います。
ここで重要なのは、
(1)〜(4)の全てが、対応した内容で記載されているかどうか
と言う点です。
これまでの指導内容としっかりリンクしたものになるように設定しましょう。
下記の例は、私が学生の頃に作成したものになります。
(簡潔すぎてお見せできるレベルではありませんが…)

教育実習程度ならでは、最低限これぐらい書けていれば問題ないかと思います。
ここまで少し長くなりましたが、
【学習指導案の書き方:単元計画編】について解説してきました。
ここまで読まれてみていかがだったでしょうか?
そんなに難しくないですよね?
作成の方法さえわかっていれば後は当てはめていくだけなので、
そんなに時間をかけて悩む必要はありません。
(そのために学習指導要領があるので…)
次回は、実際の授業の指導案の作り方について解説していきたいと思います!

目指せインテリ体育教師!!!
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